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借金・債務整理の漫画コラム親の借金は子が返さないとダメ?連帯保証人って何?親の借金で気をつけること(漫画付き)

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  1. 石塚大介

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意外と「親が借金をしていた」ということが判明するケースって多いようです。そんな父親や母親が亡くなったとき、真っ先に手をつけなければいけないのが遺産相続ですよね。 亡くなると同時に銀行の口座は凍結され、キャッシュカードも使えなくなってしまいます。
遺産相続は、なにもプラスの財産だけとは限りません。 万が一借金があった場合はどうなるのでしょうか。 実は親が借金を残していたとしても、借金を相続したり連帯保証人になっていたりした場合を除いては、子どもに支払い義務は発生しません。 そこで今回は、子どもが親の借金を肩代わりしなければならない場合とその対処法についてまとめてみました。

責任重大!連帯保証人とは

親が借金を残した場合でも、原則子どもに支払い義務は生じません。
しかし、親の借金の連帯保証人になっている場合は別です。よく保証人と連帯保証人を混同している人がいますが、法律的には明確な違いがあります。

保証人と連帯保証人の違い

借金をした人の保証をするという立場は同じですが、保証しなければならない金額や督促を受けるタイミングに違いがあるのです。
まず、保証人には「検索の抗弁権」「分別の利益」「催告の抗弁権」の3つが認められています。
「検索の抗弁権」とは債務者に返済能力がある場合、債務者の財産の差し押さえを要求する権利のことです。また、「分別の利益」とは保証人が複数いた場合に、保証人の人数分で割った金額だけを負担することです。そして「催告の抗弁権」とは債務者が破産または行方不明などでない限り、借金の支払いは債務者に請求するように主張する権利のことをいいます。 
これに対して連帯保証人とは、保証人には認められている「検索の抗弁権」「分別の利益」「催告の抗弁権」のすべての権利が認められていません。つまり、債務者に支払い能力がある状態であっても、貸主が連帯保証人のほうが請求しやすいと判断した場合は、直接連帯保証人に借金の支払いを求めることができるのです。貸主に請求されると、連帯保証人はこれを拒否することができません。さらにやっかいなのは、債務者が任意整理や破産・免責手続きなどを行った場合でも、連帯保証人の返済義務はなくならないことです。また、債務者本人が個人民事再生手続きをした場合は、借金の5分の1程度を支払えばよいとされるのに対し、連帯保証人は全額を支払う義務は変わらず、当然債務者が亡くなった場合でも、支払い義務が消滅することはありません。連帯保証人になるということは、自分自身が借金をするのとまったく同じことなのです。こうした事実をしっかり踏まえ、たとえ親子といえども安易に借金の連帯保証人になることはやめましょう。

勝手に連帯保証人にされていた!?そんなときは弁護士に相談

保証人や連帯保証人になった覚えはなくても、親が勝手に子どもを借金の連帯保証人にしていたというケースは少なくありません。
しかし、このような場合は知らずに保証人にされていた子どもに支払い義務は生じません。

本人の同意がない連帯保証人は支払い義務がなくなる


本人の同意を得ず借金の保証人にする行為は「無権代理行為」にあたり、たとえ実の親であっても勝手に名前を使われた子どもにはその義務が生じないのです。ただし、勝手に保証人にされていた場合でも、貸主からの督促などを受けて子どもが少額でも返済をしてしまった場合、「無権代理行為の追認」をしたとみなされ、保証人として認定されてしまい、全額の返済義務が生じてしまうので注意が必要です。
もちろん、貸主が子どもをだまして無理やり返済を迫ったり、脅したりして一部返済をさせた場合は、追認が認められず返済義務も生じませんが、脅されたりだまされたりしたことを証明するのはとても難しく、裁判で争っても負ける可能性があります。勝手に保証人や連帯保証人にされた場合は決して返済しようとせず、すぐに弁護士に相談するようにしましょう。

親の借金は子が引き継ぐ?相続の謎

親が借金をしても、保証人や連帯保証人になっていない限り、子どもに返済義務はありません。しかし、親が借金を残したまま亡くなってしまった場合には、子どもにも返済義務が生じる可能性があります。親の死後、通常子どもには親の財産を相続する権利があります。しかし、法律上では親の財産を相続する場合、同時に親の債務(借金)も相続する義務を負うことになるのです。

相続の3つの方法


相続には3つの方法があり、「単純承認」「相続放棄」「限定承認」のなかから選ぶことになります。このうち「単純承認」が法律の原則にのっとり、財産を相続する代わりに債権も相続するという方法です。残された財産が債権よりも多い場合は清算してもプラスになるので、財産と債権のバランスによっては相続してもよいといえます。

親の借金は子に関係ない!?相続放棄・限定承認

逆に財産よりも債権のほうが多い場合は「相続放棄」を選ぶことができます。残された財産だけでは借金を返済しきれない場合、相続によって遺族に不利益を与えることになるので、相続放棄が認められています。この場合、自分が相続人であると知ったときから3カ月以内に家庭裁判所に申し立てる必要があります。しかし、なかにはあとになって借金をしていることがわかったり、財産と債務の正確な金額を把握できなかったりするケースもあります。

相続放棄が無理なら限定承認で


こうした場合に有効なのが「限定承認」です。限定承認は財産の額と借金の額がわからない場合に、あらかじめ相続する財産の範囲内で借金を支払うと約束することです。限定承認を行っておけば、あとから借金がわかった場合でも相続した財産以上のものは支払う必要がないので安心です。
ただし、限定承認は相続人全員の同意を得て家庭裁判所に申し立てる必要があるため、一人でも反対の立場をとる相続人がいれば成立しません。また、請求には申立書類のほかにも、さまざまな書類を用意する必要があり、手続きが面倒というデメリットもあります。限定承認の請求を行う場合は弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

【関連記事】:財産も借金もいらない!相続放棄まとめ

子どもには子どもの生活がある!無理はしないで

親が借金を残して亡くなってしまった場合、子どもとしては親の借金を払ってあげたい、お金を貸してくれた人に迷惑をかけたくないと考えてしまうのは、当然のことなのかもしれません。
しかし、それがあまりにも多い金額だった場合は子どもの今後の人生にも大きな影響を与え、生活が破たんしてしまうこともありえるでしょう。
親の借金は親が作ったもので、法律的にも子どもに支払い義務はありません。相続などで親の借金を支払う場合には、親の残した財産の範囲内で支払えるのかどうかを、しっかり判断することが大切です。

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