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労働の用語解説 労働基準監督署 疑問解消!有給休暇Q&A

年次有給休暇は、労働者が仕事で疲れた心身を癒すことを目的として法律で定められた休暇です。

入社して6ヵ月が過ぎると付与されますが、労働日数によって付与される有給休暇の日数が変わります。

また、出勤日数が少ないと有給休暇が付与されないことがあったり、繁忙期には取得できないことがあったりするなど、いくつかのルールがあります。

では、年次有給休暇についてどれくらい理解できているでしょうか。

ここでは、有給休暇についてよくある疑問とその回答をお伝えします。

有給休暇っていつからどれだけもらえるの?

有給休暇は会社に入社してから6ヵ月経つと発生します。

発生する日付は労働時間、労働日数により変わりますが、フルタイムで働く会社員の場合は10日間です。

ただし、全ての会社員に対して有給休暇が発生するわけではなく、各人が義務付けられている労働日数のうち8割を出勤していることが条件となります。

入社して半年後に1回目の有給休暇が付与され、その後は最初の付与日から1年ごとに新しく付与されます。

付与される有給休暇の日数は毎年少しずつ増え、入社してしから6ヶ月目に10日、1年6ヶ月目に11日、2年6ヶ月目に12日、と2年6ヶ月目までは1日ずつ加算されます。

3年6カ月目以降は付与される日数が2日ずつ加算され、6年6ヶ月目に付与される20日が最大です。

7年目以降は毎年20日ずつ付与されます。

ただし、何らかの事情があって出勤日を減らしている場合は、付与される有給休暇の日数が少なくなります。

どのくらい有給休暇が付与されるかについては、年間労働日数によって変わりますが、多く出勤しているほど有給休暇の取得日数も多くなります。

付与された有給休暇を取得する際は、どのような理由であっても問題ありませんし、説明する義務はありません。

書類に記入するときは「私用」で大丈夫です。

しかし、有給休暇を取得する理由について質問をされたら、周囲の人々とのコミュニケーションを円滑に保つためにも、差しさわりのない範囲で回答することをおすすめしますが、会社は休む理由を明確にしないなどを理由に、有給休暇の取得を拒むことはできません。

繁忙期には有給休暇が認められないってほんと?

基本的に有給休暇はいつでも取得することができます。

しかし、有給休暇を取得することにより事業の運営に差しさわりがある場合、会社は有給休暇の取得時期を変更するように求めることができます。

これを時季変更権と言います。

会社や部署の規模や事業の内容、有給休暇を使いたい労働者のポジションや仕事内容などによって、有給休暇を使って休まれてしまうと事業が正常に運営できない場合がこれにあたります。

しかし、会社も労働者が請求する時にきちんと有給休暇を取得することができるよう、代わりの労働者を手配するなどの努力や配慮を行うことが求められます。

こういった努力をせずに時季変更権を行使することはできません。

理由があり有給休暇を取得したい時期が繁忙期に重なりそうな場合は、事前に上司や周囲に伝えて代わりの人員を手配してもらうなど、対策を行うことが必要です。

また、繁忙期に休むこと自体、同じ職場で働く仲間から良い感情を持たれないことにも配慮し、できるだけ忙しくない時期に取得するよう心がけることも大切です。

有給休暇って買い取ってもらえるの?

有給休暇を付与されたけれど取得することができなかったため、会社に買い取ってもらったという話を聞いたことはないでしょうか。

有給休暇の買い取りは原則として違法ですが、会社によっては買い取り制度を作り、使えないまま消滅してしまう有給休暇の買い取りを行っているところもあります。

付与された有給休暇はいつまでも使えるわけではなく、有効期限があります。

この有給休暇の時効は、有給休暇が付与された日から2年です。

例えば、フルタイムで働き有給休暇を全く使わなかった場合、入社してから半年後に10日、1年半年後に11日の有給休暇が付与され、最大21日の有給休暇を保有することができます。

しかし、最初に付与された10日の有給休暇は、入社から2年6ヶ月目となる前日で時効を迎えて消滅してしまうことになります。

せっかくもらった有給休暇を消滅させないために、計画的に取得していくことが大切です。

人員が不足しているなどの理由で、有給休暇を取得することができずに時効迎えてしまう人もたくさんいます。

会社に有給休暇の買い取り制度があれば無駄にならずにすみます。

しかしながら、そもそも有給休暇とは、1年間働いた従業員の疲れを癒し、ゆとりある生活を保障するための制度です。

会社が有給休暇を買い取ってしまうと、「休んで疲れを癒す」という本来の目的を達成することができません。

そのため、行政通達昭30.11.30基収4718号によって、有給休暇の買い取りは違法であることが明記されています。

すべての有給休暇買い取りが違法となるわけではなく、例外があります。

それが法定分を越える有給休暇です。

会社によっては、労働基準法で定められた有給休暇以外にも有給休暇を付与している場合があり、法定を越える分の買い取りは違法ではありません。

また、いつかは退職を迎える日が来ますが、退職までに有給休暇を消化できなかった場合は買い取っても良いとされています。

この消化できなかった有給休暇を買い取ることは会社の義務ではないため、買い取りをしない会社も多数存在します。

せっかく付与された有給休暇を取得することができず、買い取ってももらえないのは残念です。

退職の予定がある場合、退職直前は引き継ぎなどで休みにくくなることが予想されます。

早めに有給休暇を取得するように心がけ、有給休暇が残らように計画的に使いましょう。

アルバイト・パートでも有給休暇って認められるの?

有給休暇は、条件を満たしたすべての労働者に対して付与されることが労働基準法によって定められています。

このなかにはアルバイトやパートも含まれます。

条件とは、6ヵ月間継続して勤務し、定められた労働日数のうち、8割を出勤していることです。

この8割とは、フルタイムの人と比較した8割ではなく、その人の雇用契約で定められた労働日の8割です。

週に3日出勤というシフトで働いている人は、そのなかでの8割ということになります。

労働日数が週に1日など少ない場合でも、きちんと出勤していれば有給休暇が付与されます。

雇用する側も労働者も、アルバイトやパートは有給休暇を取得することができないという間違った認識を持っていることが多々あります。

そのため、雇用する側から有給休暇があることを労働者に伝えたり、有給休暇を取得するように促したりすることは稀です。

また、労働者側が有給休暇を使いたいことを伝えても、雇用する側に正しい制度についての知識がないために理解されない可能性があります。

有給休暇を取得したい場合、まずは同じ職場の先輩などに、有給休暇を使ったことがあるか聞いてみましょう。

有給休暇を使ったことがある人がいれば、上司に有給休暇を使いたい旨を伝えます。

仮に、誰も有給休暇を使ったことがある人がおらず、上司に話しても理解してもらえなかった場合、労働基準監督署に電話で相談をしてみましょう。

また、これからパート先やアルバイト先を探すという場合は、面接時に有給休暇について質問をしておくと後から悩まずに済むでしょう。

有給休暇を取得するときは繁忙期を避け、自分が休むことで同僚の負担が増えすぎないように配慮することが必要です。

また、いきなり有給休暇を使いたいと申請するのではなく、早めに希望を伝えて代わりの人員を手配してもらうなどをしておくと、次回も有給休暇を取得しやすくなります。

有給休暇を取得した際に支払われる賃金についてですが、パートやアルバイトはシフトによって労働時間が一定ではないことがあります。

平日は短時間、週末は長時間など変則的なシフトで勤務していることも多いでしょう。

有給休暇取得時の賃金の算定方法は3種類あります。

ひとつめは、有給休暇を取得した日に勤務していたと仮定し、労働時間に時給を掛けた金額を支払うという計算です。

この場合、勤務時間が長い日に有給休暇を取得するとたくさんの賃金が支払われます。

2つめの方法は、過去3ヵ月の賃金の総額を勤務日数で割り、1日あたりの平均賃金を導き出して支払う方法です。

この方法では、いつ有給休暇を取得しても同じ額の賃金が支払われます。

3つめは社会保険の標準報酬日額によって賃金を導くという方法です。

普段受け取っている給与を健康保険法の標準報酬月額から日割りし、1日あたりの賃金を支払うというかたちとなります。

この方法を用いる場合は、雇用主と労働者の間で同意が必要となります。

また、パートやアルバイトで働く従業員は保険に加入していないことが多いため、3つめの方法が採用されることはあまりありません。

有給休暇は精神的な回復のために必要不可欠!

有給休暇を積極的に取得して消化することを推奨する職場もあれば、有給休暇を取得する人が少なく、有給休暇が取りにくい雰囲気の職場もあります。

しかし、周囲に遠慮ばかりしていては、せっかく付与された有給休暇が使われないまま時効を迎えてしまいます。

有給休暇には、1年間勤務した労働者をねぎらい、心身の疲れを癒す休暇という意味があるので、しっかり取得して仕事と生活の調和を目指しましょう。

有給休暇は正社員だけでなく、パートやアルバイトなどの非正規雇用の労働者にも付与されます。

入社してから6ヵ月後に、勤務した日数に応じた有給休暇が付与され、その有効期限は付与された日から2年です。

繁忙期を避けて早めに有給休暇の申請をすれば、周囲に気兼ねする必要はありませんし、有給休暇を取得する理由を説明する必要もありません。

申請書に記入する場合の休暇理由は「私用」として問題ないです。

ただし、繁忙期に有給休暇の取得を希望した場合、業務の進行に差しさわりがあると判断されると、取得する時期をずらすように指示されることがあります。

このようなことが起こらないよう、取得時期は自ら十分に配慮することが必要です。

もし上司が有給休暇について理解を示さない場合は、労働基準監督署に相談をすることも考えましょう。