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労働の漫画コラム会社は教えてくれない!正しい残業代の計算方法とは?(漫画付き)

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普通は残業をしたら残業代は会社から支払われるものですね。
でも、給与明細に書いてある残業代が少ない気がすることはありませんか?
本来、受け取ることのできる残業代が支払われない場合、会社に請求することができます。

しかし、本当に受け取ることができる残業代をわかっている人は少なく、残業代の正しい計算方法は意外と知られていません。
そこで、今回は正しい残業代の計算方法について紹介していきます。

残業代の計算方法はシンプル

一般的に、残業代について詳しい説明をされないまま「今月の残業代は〇〇円です」と言われて支給されているケースがほとんどですよね。

ほとんどの人は「会社に言われたから正しいだろう」と、この金額を信じている人が多いようです。
しかし、正しい計算をすれば、もっと受け取ることができる人もたくさんいます。

計算のルールがわかっていれば、本当に受け取ることができるはずの残業代は自分で計算できるんです。

残業代の計算式はすごくシンプルです。

残業代の計算は一般的に

1時間あたりの基礎賃金 × 割増率 × 残業時間 = 残業代

これだけで算出できるようになっています。


つまり…

  1. 1時間あたりの基礎賃金
  2. 割増率
  3. 残業時間
これらの確認方法がわかれば誰でも簡単に計算できるということです。

ここからはそれぞれの確認方法を紹介していきます。

1時間あたりの基礎賃金の確認方法

残業代の計算の一番の肝になるのは1時間あたりの基礎賃金、つまりは時給が重要になります。

時給を確認するには、会社から支払われている給与のうち基礎賃金に含まれるものと含まれないものを把握しておかなければいけません。
注意すべきは、基礎賃金=基本給ではないということです。

基礎賃金というと、給与明細の基本給部分をだと考えるかも知れませんね。

しかし、実際は基本給一部の手当賞与(ボーナス)の合計を基礎賃金としています。

つまり、1時間あたりの基礎賃金の計算式としては

月給ー手当÷21日÷1日の労働時間=1時間あたりの基礎賃金

この計算式で算出することができます。

手当が基礎賃金に含まるケースと含まれないケース

基礎賃金の基本的な計算は非常にシンプルです。

ここで注意しておかないといけないのは、基礎賃金に含まれない手当があるということです。

代表的なもので…
  • 家族手当
  • 通勤手当
  • 別居手当(単身赴任手当)
  • 子女教育手当
  • 住宅手当
などは

労働内容や量とは関係なく個人的な事情で変わってしまうため基礎賃金からは除外されてしまいます。

しかし、通勤手当や家族手当という名称であっても

扶養家族の人数や通勤費用などの個人の事情を考えていない一律の支払いであれば基礎賃金に含まれることがあります。

ここからは手当が基礎賃金に含まれるか含まれないか、それぞれのケースを紹介していきます。

住宅手当

まずは、住宅手当です。
この手当は本来、住宅を要する金額に応じて考えられます。



基礎賃金に含まれるのは、住宅を要するのに関係ない場合や金額に関係なく一律支給の場合になります。

<基礎賃金に含まれないケース>

住宅に要する費用に一定の割合で計算して支払われるもの。

例えば、持家がある人にはローン返済額の一定の割合を支払っている場合は基礎賃金から除外されます。

<基礎賃金に含まれるケース

反対に住居形態ごとの一律で支払われているもの。

例えば、賃貸の人は毎月3万、持家の人には毎月1万というような一律で支払われている場合には基礎賃金の対象になります。

通勤手当

次は通勤手当です。
この手当は通勤距離や通勤時に必要になる金額に応じて支払われます。



通勤に要する費用に関係なく一律で支給されている場合には基礎賃金に含まれるということになります。

<基礎賃金に含まれないケース

通勤費用に応じて、それぞれ支払われるもの。

自動車通勤で移動のためのガソリン代や電車通勤で定期券代を通勤手当として支払っている。

この場合、通勤距離や通勤時に必要になる金額に応じて支払われる手当になり基礎賃金から除外されます。

<基礎賃金に含まれるケース

しかし、距離や通勤費用に関係なく一律で3万円というように手当を支給されている場合には基礎賃金の対象になります。

家族手当

ほかに多いものとして家族手当があります。
この手当は、扶養家族の人数に応じて支払われるものです。

<基礎賃金に含まれないケース

扶養家族を基準に変動して考えられた手当として支払われる。

例えば、配偶者1人につき1万円、子供1人につき1万円などの場合には基礎賃金から除外されます。

<基礎賃金に含まれるケース

そのため、扶養している家族の人数に関係なく一律で支払われている場合には基礎賃金の対象になります。

臨時に支払われた賃金

<基礎賃金に含まれないケース

結婚手当や病気での欠勤や休職中に支払われる加療見舞金などがこちらに該当します。

支給されるかどうかが不明確であり、稀なものであるため基礎賃金からは除外されてしまいます。

ボーナスなどの1か月超の期間ごとに支払われる賃金

<基礎賃金に含まれないケース

ボーナス・賞与や勤続手当などの1ヶ月超の期間に対して支払われるものは基礎賃金から除外されます。

<基礎賃金に含まれるケース

しかし、就業規則などで”基本給◯ヶ月分”など支給され、金額が明確になっている固定賞与の場合には基礎賃金の対象になります。

最大1.75倍?!割増率とは

次は割増率について紹介していきます。

割増率は法定労働時間である1日8時間・週40時間を超過した場合に法定労働時間外の残業として、割増率1.25倍で残業代を計算します。

よく勘違いされがちなのが、みなし残業・固定残業制は割増率が適用されないと思っているケースです。

みなし残業制の場合でも、割増率はしっかり適用されます。
割増率が適用しているかどうかはしっかり確認するようにしましょう。

関連記事:会社に騙されてるかも!みなし残業は違法性はないの?

割増率は企業規模や時間帯、休日出勤の有無など様々な条件で変化していきます。


それぞれのケースについて紹介していきます。

ⅰ)深夜の残業は1.5倍!

いわゆる深夜残業の場合には、割増率は1.5倍になります。

深夜に該当する時間帯としては22時~5時です。

たまに、深夜残業は”終電を逃した時間=24時”を過ぎてからだと勘違いしている人もいます。

もし、毎日終電ギリギリで残業しているのに深夜残業として計算されていない場合には注意しましょう。

ⅱ)月60時間を超える場合は1.5倍?

法定労働時間を超える60時間以上の労働については割増率が1.5倍になる可能性があります。

ただし、現状は企業が大企業である場合に限ります。

現在は、中小企業に関しては経営基盤が整っていないため猶予期間が設けてあります。

しかし、新たな労働基準法の改正時には対象にある予定になっています。

また、大企業に該当するかどうかは資本金と労働者数で決まるようになっています。

下記に該当する場合には中小企業と判断されるため、月に60時間以上の労働をした場合でも割増率は1.25倍のままです。

これに加えて、残業時間が深夜である場合には中小企業でも1.5倍になり、大企業の場合には1.75倍になるようになっています。

ⅲ)休日出勤の場合には1.35倍

休日と言っても平日休みの会社で日曜日に働いたからと言って休日出勤には該当しません。

休日出勤に該当するのは法定休日です。

これは労働基準法で定められた「週1日」または「4週間を通じて4日以上」必ず与えられる休日です。

法定休日は必ずしも暦通りの土日や祝日が休日にはなりません。

あくまでもこの法定休日に出勤した場合にのみ割増率が1.35倍になります。

さらに、深夜残業であった場合には、割増率は1.6倍で残業代を計算することになります。

関連記事:給料が出ない休日出勤は違法!?意外と知らない休日出勤の仕組み

時間外残業の割増率一覧

割増率は複数の条件が重なると、どんどん増えていきます。

最大で1.75倍受け取れるケースも存在しています。

複雑になってしまいがちな割増率について表で簡単にまとめました。

残業の種類別で割増率それぞれのパターンを簡単にまとめると下記のような表になります。



意外と多い?残業時間

最後に説明するのは残業時間です。

残業時間と聞くと、終業時間を過ぎて働く時間の事を指すと思う人が多いと思います。

しかし、残業代の計算をする場合には、所定労働時間を超える時間のことを残業時間といいます。

さらに、会社の指揮監督のもと働いている時間については、始業前であったとしても残業時間とカウントされることになっています。

逆に、終業時間以降に会社に残っていたとしても、同僚と雑談している時間や社内行事で遊んでいる時間などは使用者の指揮監督のもとでなければ残業時間ではありません。

これらを踏まえて、いくつかの残業時間の例を紹介していきます。

ⅰ)休憩時間

自由に利用することが出来る休憩時間については残業時間の対象ではありません。

一般的には、残業になることは考えられません。

しかし、これが待機時間であった場合には状況が変わってきます。

待機時間で多いものでいうと、サービス業などで休憩時間中にお客様対応をしなくてはいけないかもしれない場合が該当します。

他には、トラック運転手の貨物を積み込みを待つ時間タクシー運転手の客待ちの時間も残業の時間に該当するとされています。

ⅱ)通勤や出張の移動時間

通勤時間も出張の移動時間も通常は残業時間に該当しません。

しかし、出張先で使う資料や情報を確認するように指示があった場合には使用者の指揮監督の下にあったと判断されて労働時間になる可能性があります。

ⅲ)研修時間

社内外問わず、強制力のない研修については残業には該当しません。

逆に言えば、会社から指示があった場合には研修であっても残業時間に該当します。

また、無言の圧力の下にあった、自由参加の研修については残業時間として考えることができる可能性が高いので覚えておきましょう。

ⅳ)会社の行事、宴会の時間

研修と同様基本的には残業に該当することはありません。

しかし、会社からの強制もしくは無言の圧力の下で参加を強いられている場合には残業時間に該当する可能性があります。

関連記事:飲み会も残業代出るの?時間外労働の定義とは

ⅴ)持ち帰り残業した時間

本来は会社で対応すべき仕事を会社以外で作業した場合にも残業時間として考えることができる可能性が高いです。

これに関しては会社の指示の有無だけでなく、任されている仕事の量などについても加味される事になっています。

簡単に計算!残業代診断シミュレーター

これまで説明してきたように、残業代の計算は「1時間あたりの基礎賃金 × 割増率 × 残業時間 = 残業代」これだけで済みます。

ご自身のケースに合わせて計算すれば、非常に簡単です。


しかし、実際に計算しようとすると

  • 「先週は深夜に3時間残業したけど、今週は休日に残業した」
  • 「うちの会社の場合、手当の計算がわかりにくい」
  • 「変則的に働いてるからよくわからない」
などに手当の考え方や割増率の細かい計算などが大変になる可能性があります。

その場合は、残業代請求シミュレーターを使ってみてください。

このシミュレーターは誰でも匿名無料で診断することができるようになっています。

さらに、診断後は”あなたに合ったおすすめの専門家”も紹介してくれます。

専門家が細かい計算をしてくれるので、本当に受け取ることのできる残業代を確認する事ができます。

実際に残業代を請求するときも非常にスムーズです。

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