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相続の用語解説 相続人 知って納得所得税の仕組み!基本的な計算方法は?

会社員などの給与所得者は税金の計算や納税に関して会社が年末調整で対応してくれます。
税処理を行わずに済むため便利ですが、きちんと所得税の仕組みを理解したり自分の税負担について確認したりする機会も少なくなります。
そのため所得税のことはよくわからないという会社員も多いはずです。
できれば自分が負担している税金を自分でも計算して検証した方がよいでしょう。そこで、所得税の仕組みと計算方法などについてお伝えします。

所得税はどこからかかるの?

所得税は個人が得た所得に対して課税される国税です。

ただし少しでも収入があれば課税されるというわけではなく、一定金額までは税負担が発生しない仕組みになっています。
所得税の対象となる所得を計算する場合、10種類の所得に分けて計算します。その過程で必要経費や一定の控除ができることになっています。
各種所得の確定後、所得の発生とは直接関係がないさまざまな事情を考慮して所得を圧縮する効果がある所得控除を引いて課税所得を求めます。
どんな人でも使える基礎控除は38万円とされており、年間収入がこれ以下であれば所得税は課税されません。
また、給与所得しか発生していない人は給与所得控除の最低金額65万円と基礎控除38万円の合計である103万円以下の年間給与収入であれば所得税負担は発生しません。

収入全体に所得税がかかるわけではない

個人が所得を得た場合は原則として所得税の対象となりますが、すべての所得が対象ではなく非課税とされる所得もあります。
非課税所得は6つに大別されます。

1つ目は障害者等の税負担軽減などです。障害者等が行う少額預金の利子などが非課税とされます。
2つ目は実費弁償的なものです。
給与所得者の出張旅費や月額15万円までの通勤手当などが該当します。
3つ目は社会政策的配慮に基づく非課税です。病気やケガなどで受け取る給付金や遺族年金などが非課税とされます。また、雇用保険や健康保険、生活保護などの給付もこれに該当し非課税とされます。
4つ目はノーベル賞など公益的な目的に基づく非課税です。
5つ目は二重課税防止目的の非課税です。相続税や贈与税が課税されるものには所得税は課税されません。
6つ目はその他で、オリンピック成績優秀者に交付される金品や宝くじ当せん金などがあげられます。

給与所得者だけが受けられる給与所得控除

会社員が会社などから月給やボーナスを受け取ると給与所得が発生します。
 給与所得者の年収がすべて所得税の対象となるわけではなく、給与所得控除と呼ばれるものを控除した残額が給与所得とされます。
給与所得控除は会社員の必要経費ともいわれています。ただし、必要経費といっても領収書などを保存する必要はありません。
給与所得控除は年収に応じて決まっていて最低65万円、最高220万円となっています。 給与所得控除は名前の通り給与所得者だけが利用できるもので、所得控除とは別に利用できる所得圧縮制度です。

所得控除は全部で14種類

給与所得などの各種所得が確定したら、そこから所得控除を引くことで課税所得を計算します。
所得控除とは所得の発生とは直接関係がない納税者の事情を考慮して税負担軽減のために所得を圧縮できる制度のことです。

所得控除は全部で14種類あります。
誰でも使える基礎控除をはじめとして、住宅などの財産の災害・盗難・横領による損害が発生した場合に使える雑損控除、医療費の自己負担が一定金額を超えると使える医療費控除、扶養家族がいる場合に使える配偶者控除や扶養控除、さらには寡婦控除、社会保険料控除などがあげられます。
それぞれ適用を受けるための条件が違いますので注意が必要です。
配偶者控除や扶養控除であればその対象となる家族の収入金額が問われます。また、寡婦控除は男性である寡夫も対象ですが、女性である寡婦とは所得条件などに違いがあります。

税率と控除額は課税所得次第

所得税の計算方法の全体像を理解することも大切です。

各種所得の計算上、非課税とされるものは所得に含める必要はありません。
そして各種所得の合計から医療費控除や社会保険料控除などの所得控除を引いた残額である課税所得を確定します。
課税所得が確定したら所得税額を計算することになります。

所得税額は2つに分けて計算します。
1つは給与所得や事業所得などの課税総所得金額に対して超過累進税率を適用する税額計算です。所得が大きければ大きいほど適用される税率が上がる仕組みになっています。最低税率は5%、最高税率は45%です。
もう1つは課税分離所得に関する税額計算です。株式や不動産の売却益などが該当します。総所得には含めずに分離課税の所得として一定税率を掛けて税額計算を行うことになっています。

所得税の計算方法は?

所得税を自ら計算したり税負担を確認したりする場合は、所得税の計算方法を把握しておく必要があります。

給与所得や事業所得などの各種所得の合計額から所得控除額を引いて課税所得金額を確定します。この金額は1000円未満切り捨てとなります。

切り捨て後の課税所得金額に所得税率を適用して所得税額を出します。住宅ローン控除などの税額控除が使える場合は算出した所得税額から税額控除を行って納付税額を確定します。
所得税の規定は細かいですが、大きな流れと基本的な事項がわかれば自分で概算税額を計算できるようになります。自分の負担している税金の妥当性を確認・検証してみてはいかがでしょう。