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判例要約
rissuru

遺言執行者がいる場合、遺言執行者よりも先にその財産に処分を加えてよいかな~?

ずばり! 財産に処分を加えてよい

なぜ、財産に処分を加えてよいのか?「街角相談所-法律-」
では、実際にあったお話しをもとに解りやすく解説します。

遺言執行者がいる場合、遺言執行者よりも先にその財産に処分を加えてよいか?

実際にあったお話し

次郎さんは、公正証書遺言により次郎さん所有の不動産全部を、法定相続人7人(妻と6人の子)のうち、次郎さんと同居していた四女二子と五女花子さんに遺贈し,遺言執行者を弁護士さんと指定していたところ、次郎さんは死亡しました。
ところが,弁護士さんが遺言執行者への就職を承諾する前に、亡太郎さんの次男であり法定相続人である三郎さんは、遺言が存在するにもかかわらず、勝手に本件建物について自己名義で所有権保存登記をしました。

また、三郎さんは、本件土地についても、二子さんと花子さんの相続放棄申述書を無断で作成するなどして、相続を原因とする所有権移転登記を経由しました。
三郎さんは、努さんのために本件土地および本件建物(以下、両者をまとめて「本件不動産」という)について根抵当権を設定し、翌日、その登記を経由しました。
努さんの申立てにより、本件不動産について、担保権の実行としての競売手続開始決定がなされました。
これに対して、二子さんと花子さんが、遺贈による所有権取得を理由に、三郎さんの根抵当権設定は無効であると主張して、競売の中止を求めまし(第三者異議の訴えという形式による)。

「遺言執行者がいる場合、遺言執行者よりも先にその財産に処分を加えてよいか?」の結果について

二子さんと花子さんの訴えは認められ、競売を中止できると判断された。

ポイント解説

(1)遺言執行者がある場合に、遺言執行者よりも先にその財産に処分を加えてよいか

⇒ 遺言者の所有に属する特定の不動産が遺贈された場合には、その不動産の所有権は遺言者の死亡により遺言がその効力を生ずるのと同時に受遺者に移転するのである。
受遺者は、遺言執行者がある場合でも、所有権に基づく妨害排除として、不動産について相続人又は第三者のためにされた無効な登記の抹消登記手続を求めることができるものと解するのが相当である。
本来遺言施行者による遺言内容通りの権利移転などの手続きが必要でそれより先に行われた相続財産の処分は許されないが、遺贈の場合は、死亡が契機となり、すぐに相続人の物となるため、自由に処分できることになる。
 

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この事例の投稿者

街角相談所 -法律- 編集部

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