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判例要約
rissuru

財産分与請求権を被保全債権として、第三債務者に対し債権者代位権に基づいて権利を行使することができるかな~?

ずばり! 権利を行使することができない

なぜ、権利を行使することができないのか?「街角相談所-法律-」
では、実際にあったお話しをもとに解りやすく解説します。

財産分与請求権を被保全債権として、第三債務者に対し債権者代位権に基づいて権利を行使することができるか?

実際にあったお話し

太郎さんと花子さんは以前婚姻関係にありましたが、現在は離婚調停中です。
太郎さんは不動産を所有していて、その登記名義は太郎さんの母親である道代さんとなっていました。
不動産の登記名義人が道代さんであるので、このままでは不動産は財産分与の対象となりません。
そこで、花子さんは債権者代位制度(自分の債務者が他者に債権を持っている場合に、自分の債務者が権利を行使しないとき、自分の債務者に代わって権利を行使することを認めた制度)を利用して、その不動産を自分のものにすることを考え付きました。

花子さんは、太郎さんに対して財産分与請求権を有しているため、花子さんを債権者、太郎さんを債務者とした上で、太郎さんから道代さんに対して有する所有権に基づく所有権移転登記請求権
(不動産の物権変動があった場合に、登記権利者が、登記義務者に対し、不動産登記を行うことに協力するよう求める実体法上の請求権、あるいは具体的な登記手続を求める登記手続上の権利)
を太郎さんの代わりに行使するという方法です。これにより、不動産の登記名義を太郎さんにすることができます。
この方法を花子さんがとることはできるのでしょうか。財産分与請求権を債権者代位をするための債権となるのでしょうか。

「財産分与請求権を被保全債権として、第三債務者に対し債権者代位権に基づいて権利を行使することができるか?」の結果について

花子はこの方法をとることができず、太郎の道代に対する所有権登記請求権を行使することはできません。

ポイント解説

(1)財産分与が、債権者代位権行使においての被保全権利となるか

⇒ 離婚によって生じる財産分与請求権は、協議や、審判などによって具体的内容が確定するまでは、その範囲と内容が不確定、不明確であるから、そのような財産分与請求権を保全するために債権者代位権を行使することはできないとしたうえで、花子の考えた方法を認めることはできず、結果、花子は太郎の道代に対する所有権登記請求権を代位行使することができないと判断された。

離婚によって生じる財産分与請求権は、協議や、審判などによって具体的内容が確定するまでは、その範囲と内容が不確定、不明確であるから、そのような財産分与請求権を保全するために債権者代位権を行使することはできません。裁判所は、花子の考えた方法を認めることはできず、花子は太郎の道代に対する所有権登記請求権を代位行使することができないと判断しました。

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この事例の投稿者

街角相談所 -法律- 編集部

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