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判例要約
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離婚時の財産分与を受け取る前に夫が亡くなったら、再婚した妻は前妻から財産分与を受け取ることはできるのかな~?

ずばり! 財産分与を受けることができる

なぜ、財産分与を受けることができるのか?「街角相談所-法律-」
では、実際にあったお話しをもとに解りやすく解説します。

離婚時の財産分与を受け取る前に夫が亡くなったら、再婚した妻は前妻から財産分与を受け取ることはできるのか?

実際にあったお話し

太郎さんは香織さんと結婚し、一郎くんという子供をもうけました。
ところが、育児が原因で2人の夫婦関係は急速に冷め切ってしまいました。
しかし、離婚するなどということは一切ありませんでした。


そのような関係のなか、太郎さんは花子さんという女性と出会い、花子さんという女性に魅せられてしまい、花子さん一筋になってしまいました。
そして、2人は交際をはじめて、夫婦同様の生活をするようになりました。
太郎さんと花子さんとの間に子供ができたことが発覚したため、香織さんに無断で協議離婚届を出しました。
そして、その翌日には花子さんと太郎さんの婚姻届が出されました。
そして、花子さんと太郎さんの間にたかしくんが生まれ、2人は出生届を提出しました。

その後、香織さんがこの一連の事実を知り、太郎さんに対して、離婚届が無効であることの確認の訴えました。
太郎さんは逆に離婚の請求をしました。
その結果、離婚届は無効であるとされたものの、離婚自体も認められることになりました。

太郎さんはこの訴訟の後に亡くなってしまいました。
そこで、香織さんは花子さんに対して、「花子さんと太郎さんがした結婚は香織さんと太郎さんが結婚していた時期であり、重婚であるから、その結婚は取り消されるべきである」と主張し、これが認められました。

ところが、花子さんは離婚届は有効なものであると考えて「結果的に太郎さんと結婚したのだから、財産分与を請求できるはずである」と考え、財産分与の請求を香織さん・一郎さんに対して行ないました。

「離婚時の財産分与を受け取る前に夫が亡くなったら、再婚した妻は前妻から財産分与を受け取ることはできるのか?」の結果について

花子さんの訴えは認められ、香織さんたちから財産分与を受けることができるとされた。

ポイント解説

(1)財産分与義務の相続性

⇒ まず、太郎さんと香織さんと離婚が認められていない結果、香織さんと一郎さんは太郎さんの遺産を相続するとされた。
そして、太郎さんが花子さんに対して、財産分与義務を負っていた場合にはこれらの義務を香織さんたちは相続すると判断された。

(2)離婚訴訟の行方

⇒ 太郎さんの死亡によって、1審において太郎さんが勝訴した離婚請求が控訴審に係属しているところ、当事者である太郎さんが死亡している。
この離婚請求について、どのようになるかが問題である。
まず、本来通常の民事訴訟であれば、当事者死亡の場合、訴訟が中断し、相続人が訴訟を受継する。
たとえ、相続人がいなくとも、訴訟代理人がいれば、訴訟は中断することなく、進行する。
本件の場合、離婚の請求は控訴審に係属していることから、確定遮断効が生じている。
その結果、離婚の効果は発生していないため、香織さんと一郎さんが太郎さんを相続することになるため、香織さんらが訴訟を受継するとも思える。
もっとも、離婚の請求については一身専属性があるものであるため、受継はなく、訴訟が終了し、1審の太郎さん勝訴についても無に帰する。
その結果、離婚があったとはされず、太郎さんの相続人となるのは、香織さんらである。

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この事例の投稿者

街角相談所 -法律- 編集部

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